オールドレンズスーパータクマー55mm F1.8の作例レビュー記事です。FUJIFILMの色合いとの相性が個人的に最高だと思う、安くても写りの素晴らしい優秀なレンズの一つ。たくさんの作例と共にご紹介します。
オールドレンズは安価でノスタルジックな写りが特徴の、僕のようにお金がない写真好きにはたまらないレンズですよね。
純正のレンズは高価で数万円〜にも関わらず、状態にもよりますがオールドレンズは数千円から1万円とかで買えちゃうのでかなりコスパがいい感じ。なのでついつい手を出してしまいがちですが、リーズナブルとはいえその写りは個人的に純正のレンズよりもドキッとするものが多いです。
「お金なくてレンズが買えない…でもどうせなら撮ってめちゃくちゃいい感じの写りが出てくるレンズが欲しい。そうだ!オールドレンズに挑戦してみよう!」って人は是非この記事の作例を見ていってください!
今回ご紹介するオールドレンズ「スーパータクマー55mm F1.8」は値段も描写もピカイチで、初めての、最初のオールドレンズにぴったりです。
前にご紹介したオールドレンズ「ジュピター9 85mm/F2」と比べると値段がかなりお安いので、「オールドレンズってどんなんだろー」って人にオススメしたい一本です。
そんなスーパータクマー55mm F1.8ですが、僕の使っているFUJIFILMのカメラとの相性が抜群です。大好きなフィルムシミュレーション「クラシッククローム」と、このスーパータクマー55mm F1.8で撮る写真が最高なんです。
▼特に秋にクラシッククロームはなお良しです。(この記事で使っているのはFUJIFILM X100Fです)
オールドレンズ特有の解像度の低い淡い描写にクラシッククロームの彩度の低い柔らかいタッチが加わると、なんとも言えないフィルムのようなノスタルジックな質感になります。最高です。
そんな作例とともにスーパータクマー55mm F1.8をご紹介します。フィルムライクな描写が好きな方にはきっと撮ってみたくなるとおもいますよ。
スーパータクマー55mm F1.8の紹介
まずはレンズ本体の紹介から。と言ってもこのレンズの歴史的な背景には詳しくないので、その辺りは他のブログにお任せして、本体の作りや触ってみた感じをお伝え出来たらと思います。
ぱっと見た感じは「コンパクトでカッコイイな」という印象。
状態も悪くないものだったので、綺麗でゴツゴツしたボディは男っぽいイメージ。強そう。
先日紹介したジュピター9と同じマウントなのでマウントアダプターもM42からFUJIFILMに変えられるものを使えます。
絞り表記のデザインも渋い。メカニカルなこういうギミックに男子は弱いのです。
レンズキャップは付属してなかったので汎用品で。レンズのサイズは49mmでした。
Jupiter-9よりは少し軽めですが、マウントアダプターつけるとギリギリ倒れないくらいですね。それでも重いですが…。この重さがピント合わせを安定させてくれるので、メリットとも言えます。
絞りリングはクリック感のあるタイプ。無段階で回せるものに比べるとこっちのほうが使いやすいですね。
あとこのストライプ柄のピントリングがかわいい。
サイズ的にもこれならつけっぱなしでもいい感じのビジュアル。
FUJIFILMのレンズはシンプルなデザインが多いので、こういうロボットっぽいのつけると新鮮な感じがしますね。
スーパータクマー55mm F1.8作例レビュー
ここからはFUJIFILM X-T1にスーパータクマー55mm F1.8をつけての作例レビューです。ジュピター9と同様に休日の家族の時間に持ち出して、我が家の日常スナップでご紹介します。
撮ってみて思ったのがこのレンズのピント面解像度の高さ。オールドレンズってもっとあわあわなイメージでしたが、このレンズはちょっと性格が違うようです。
ボケの面とピントが合っている面の立体感というか、ピントが合った部分のシャープさが際立ちますね。
F1.8という明るさも絶妙。ピント面が薄すぎず撮りたいものを撮りたいように撮らせてくれるという感覚。ボケの加減がもの足りないわけでもなく、やりすぎなわけでもない、「ちょうどいい」具合。
積極的にボケを生かしたショットを撮りたくなります。
あえて絞ってみるとこんな具合。古びた集合ポストの質感が伝わってくるような描写もできる。なんだお前は出来杉くんか。
全然関係ないですけど撮った写真よりもファインダーの中の画の方がいい感じだった経験ありません?それがこのレンズにはないんですよ。
ファインダーで良かったのがそのまま出てる感じ。
流石にマニュアルフォーカスなので動体を狙うならかなり神経を使いますし、オートフォーカスが恋しくなることもあります。
マニュアルフォーカスがダメなわけじゃないんですけどね、つい欲が出てしまいます。
焦点距離の55mもいい具合ですよね。狭い室内では撮れるバリエーションは減りますが、寄ることもできるレンズなので外ならこれ一本でなんとかなりそうだと思えてしまう。
室内で撮るならコレとFUJIFILM X100Fでほぼカバーできますね。
そしてコレをぜひ見て欲しかった!見てくださいこの玉ボケの美しさを。
ジュピター9も綺麗でしたが、スーパータクマー55mm F1.8には敵いません。こんなドラマチックな玉ボケはそうそう出会えませんよね。
コレ近所のただの葉っぱですよ?紅葉の名所とかじゃないですからね。
つい興奮してしまいましたが、ここからは作例をゆっくりご覧ください。
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動き回る子供を撮るのはなかなか難易度高かったですが、撮った写真を振り返ってみるとついニヤッとしてしまうのがこのレンズのニクいところ。「めんどくさいけどまたあいつ連れてってみるかー」ってなるレンズです。
この焦点距離的にはFUJIFILMだと56mmF1.2あたりが比較対象になるとおもいますが、値段の差は下手すると6〜7万円程度。その価格差を埋めるほどの描写の差があるのかは個人の感覚によりますが、僕としてはこのレンズも負けず劣らず素敵な写真を撮れると思っています。
▼2020/04/01追記:FUJIFILM XF56mm f1.2のレビューも書きました!
1万円以下でも感動できるオールドレンズ「スーパータクマー55mm F1.8」
Amazonでも比較的安く手に入りますし、ヤフオクやフリマアプリなどでもよく出品されているので状態の良いものを見つけるのはそこまで難しくはないとおもいます。純正レンズを買うまで楽しむレンズとしてもオススメですね!
純正レンズよりもハマってしまう可能性があるので気をつけてください。
フィルムっぽい写真が好きな方は、フィルムっぽい現像を考えるよりも解像度の低いレンズを使うことでグッとイメージに近づくとおもいます。オールドレンズ一つで色の出方がガラッと変わるのでこのスーパータクマー55mm F1.8、おすすめです。