「iPadを使ってイラストを書いたり、デザインをする。」
iPhoneやMacでもできないことはありませんが、iPadにはApple Pencilという強い武器があります。他のデバイスでは使えないiPadだけの大きなアドバンテージがあります。やっぱり手で「直接書き込む」ってのは楽しいしクリエイティブ。
僕もデジタルイラストにすごく興味があって(センスは置いておいて…)、そんな僕にiPadとApple Pencilの組み合わせは最高のお絵かき体験をもたらしてくれました。
そんなiPadとApple Pencilを活用できるおすすめのイラスト・スケッチアプリを紹介します。「Concept(コンセプト)」というアプリです。
コンセプト
TopHatch, Inc.無料posted withアプリーチ
iPadアプリではたくさんのイラスト・スケッチアプリがありますが、この「コンセプト」はその中でもちょっと異色のデザインアプリかもしれません。
有名なイラストアプリではclip studioやProcreateなどがありますが、個人的にはこの「コンセプト」をオススメしたい。
CLIP STUDIO PAINT
CELSYS,Inc.無料posted withアプリーチ
Procreate
Savage Interactive Pty Ltd¥1,220posted withアプリーチ
本格的にイラストをやりたい人には上記の2つのアプリの方がオススメですが、デザインからイラスト・スケッチ、メモや製図・ラフ・企画・アイデアだしなど色々やりたい人にはこのアプリは最高なんじゃないでしょうか?
▼まずは我らがamity-senseiの動画を見てみてください。僕もこれでコンセプトを知りました。
機能も豊富で使いやすそうなUIからデザインアイデアが湧き出てきそうなアプリです。他のノートアプリも使ってみたんですが、これが自分にピッタリあってる感じしました。
▼コンセプトアプリのオススメしたいところ・気になるところをまとめるとこんな感じです。
- コンセプトのオススメしたいところ
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- イラストだけじゃなく、デザイン・アイデア出し・メモ・スケッチ・企画・マインドマップなどなど多機能なノートアプリとして使える。使用用途にもよりますが1つのアプリでほぼやりたいことができる。
- 欲しい機能だけ購入できる買い切りと、全ての機能が使えるサブスクリプションから選べるので無駄がない。
- 無限キャンバスにより、ブレーンストーミングやアイデア出し、イラスト練習が捗る。
- シンプルなユーザーインターフェースで直感的に使える。あとデザインがオシャレ。
- ベクターデータで書けるので書いた後の修正(線の補正)・加工(色やサイズ)などがしやすく、拡大縮小しても画像が荒くならない。
- カラーホイールが直感的で、初心者にも使いやすくなっている。
- Youtubeのチュートリアル・イラストレッスン動画がわかりやすくて勉強になる。
- 読み込み・書き出しがPDF・PSDなど多彩なフォーマットに対応しているのが嬉しい。
- コンセプトの気になるところ
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- テキスト機能が全然役に立たない!ここはアップデートで改善して欲しいところ…
- ペン・ブラシの種類が他のイラストアプリに比べると少ない。
- 塗り潰しの機能が独特の方法なので慣れるまではやりづらい。
こんな感じでしょうかね。気になるところがないわけじゃないですが、どのアプリもそれなりに「もうちょっとここがこうだったら…」みたいなところはあるので。許容範囲+欲しい機能が揃っている面ではこの記事を書いている段階でお気に入りのアプリです。
そんなデザインアプリ「コンセプト」について今回はがっつりご紹介させていただきます。細かい機能や使い方は別でまとめていくつもりなので、この記事ではオススメポイントと残念ポイントをお伝えできたらと思います。
目次
「コンセプト」のオススメポイント
手書きでやりたいことがほぼできるフリーノートアプリ
▼僕はブログを書く前のアイデア出しや記事の骨組み、ブログの構成などをこれでやっています。
メモアプリや手書きアプリなんかも他にたくさんあるので、「組み合わせて使えばもっと便利になるのでは?」となりそうですが、僕はアプリはできるだけ1ジャンル1アプリで完結したいと思っているのでこのコンセプトアプリにたどり着きました。
足りない部分はアップデートで改善されると思っています。(テキスト機能のアップデートをよろしくお願いします…)
サブスク・買い切りの選択肢が多い
コンセプトは基本無料で使えるアプリです。
当社は誰もが優れたクリエイティブツールを使えるべきだと考えております。そのため、アプリの約75%の機能を無料でご提供しています。無限大のキャンバス、基本ブラシ各種、ナッジツールを始め、スタイラスやワークスペースの設定、グリッド、無制限のプロジェクト及びデッサン作成、さらに5枚のレイヤーや画像インポートなど100を超える機能を提供します。 さらに高度な機能は、上位のプロツールをご覧ください。皆様にご購入いただくことで、継続的なアプリ開発が可能になります。コンセプトをご利用いただき誠にありがとうございます。
基本的には無料で使うこともできますが、無料の範囲ではコンセプトの素晴らしい機能を使えません。 全ての機能を使うには月額制のサブスクリプション、もしくは買い切りのクレジット購入になります。
サブスクリプションは月額550円/年額3,400円となっていて、決して安くはないけど高くもない、といった感じの価格設定です。 いろんなアプリがサブスクリプションに移行している中、ちゃんと買い切りのプランもあります。ただ、長く使わないと割高になってしまうかも?使うか使わないかは無料のお試し期間を使った後で購入するのをオススメします。
無限キャンバスでアイデアやノートを取るのが便利
なんと言ってもこのコンセプトの売りはこの「無限キャンバス」。いくらでも描き続けられる作業スペースはアイデア出しやマインドマップなどの思考整理に役立ちます。 僕はiPadでイラストを描いたりもするので反復作業の絵の練習にもちょうど良いです。(残念なイラストですんません…)
他のアプリだとどうしても書き尽くしたら全部消して新しい画面にするか、消しゴムで消さないといけません。
でもそれだと描いたものがどんどん消えていくんですよね…そうすると練習した過程が振り返れないので、練習の成果が見えづらい。
コンセプトはひたすら書き続けて、どんどん広げていくことで描いたものがストックされるので描いたものがなくなることはありません。
▼無限に広がるキャンバスをうろうろするのはオープンワールドのゲームやってる気分です(大袈裟)
使い方は色々で、作業の進捗状況をメモして行ってプロジェクトの全体像を確認したり、自分のマインドマップで思考の変化を楽しんだりとアイデア次第です。
ただ、なんでも書き込めることが逆に「あれ、あの絵はどこへ行った?」ってなったりもするので、ちゃんとプロジェクト分けやファイル管理しておく必要がありますね。
シンプルで作業したくなるUIで直感的に使えるデザイン
パッと目を引くカラーサークルやシンプルに配置されたツールホイール。
色を選んだり、ツールをピックアップする時も気分が上がるデザインになっています。こういうUIって作業するときに重要な要素だと思います。
「作業したくなるUI」というと大袈裟かもしれませんが、デザインと使いやすさが良いバランスで溶け合っているアプリです。 特に僕のようなイラスト・スケッチが得意じゃない人にはこのカラーサークルは便利。
色の配合とかわからないので他のアプリのカラーピッカーって難しいイメージだったので、これを使うようになってかなり苦手意識がなくなりました。
ベクターデータなので修正・加工がしやすい
「ベクターデータ」と聞くと、デジタルイラストを楽しんでいる人以外にはなかなか馴染みがないと思いますが、イラストや図形を描くときに便利な形式になります。
▼詳しくはこちらの記事が分かりやすかったです。
簡単にまとめると、
- ラスターデータ・・・細かい描写や表現はできるけど、拡大縮小するとドットが荒くなって画像の品質が低下する
- ベクターデータ・・・数値で管理してある画像なので変形・修正が簡単にできて、拡大縮小しても画質が劣化しない
と言った感じ。
イラストを書き込んでいくならラスターデータの方が向いてるんですが、アイコンや製図などは編集がしやすいベクタータイプの方が良いです。
僕はブログとかでもイラストを使っていきたいと思っているので、色を簡単に変えたり、大きさを調整したり、配置を簡単に変えられたりなどのメリットがあるベクターデータがありがたいです。
▼こんなことが簡単にできるのでこれに慣れるとこのアプリが手放せないんですよね。
ブログの中でも図解などを入れていきたいので、もう少しイラストの方も頑張ります…。
絵を描くチュートリアル動画がわかりやすくて勉強になる
これはこの「コンセプト」アプリに限らず、イラストアプリには大体使い方とかのチュートリアルがありますよね。
コンセプトの公式チャンネルではどちらかというとデザインに特化したというか、「絵を描く」ということにフォーカスしての動画が配信されています。これが絵を描く人には面白いんじゃないでしょうか?
絵描きさんの動画はYoutubeにもたくさん出ていますが、使っているのが同じアプリだと理解も深まりやすいし「あれ、今何やったんだろ?」っていうのが共有できるので良いですね。
▼日本語の吹き替え動画はまだ少ないですが、英語でも何をやっているのかはわかるのでみていてとても参考になります。
練習用のPDFやファイルも配布されているので、練習して上手くなりたい!って人は見て楽しいと思います。これくらいサラサラっと描けると楽しそうだなー。
コンセプトの気になるところ
良いところやオススメポイントばかりを紹介してきましたが、もちろん物足りない点も多々あります。その辺りも含めてご紹介しておきます。
テキストツールが全然使えない…
もう一番の改善点としてはこれ。テキストツールがフォント変えられないってのがめちゃくちゃツラいっすね…。
シンプルなフォント1種類しかないのでこれは画像編集する身としては致命傷ですね。
▼このフォントのみです。こうなったら手書きでやるしかない?
ここに関してだけ他のアプリで代用するしかないようです。ベクター形式なのが仇となったんでしょうか、もう少しフォントの種類が増えるかiPadのフォントを使えるようになると個人的に死角なしなんですが…。
この辺りはアップデートで対応してくれるんですかね?無理そうならテキスト入力は他のアプリで対応するしかないっすね…。
ペン・ブラシの種類が少ない…
個人的にはあんまり多くの種類のブラシがあっても管理しきれないってのがあるんですが、それにしてもコンセプトのブラシは種類が少なめ。
と言ってもお気に入りのブラシくらいしか使わないので、少なくても困ることはほとんどないですが、他のアプリから乗り換える際にはブラシの種類を検討材料にしているユーザーもいると思います。(他のノートアプリに比べると多いんですが、イラスト系にはかなわないですね…)
アップデートによってさらに増えていくと思いますし、ブラシもカスタマイズすることで自分好みに調整できたりすると思うのでここは期待も込めて気になるポイントとさせてもらいました! お気に入りのブラシが見つかれば問題ないんですけど、「なんか使えるブラシがイマイチ…」って使わなくなったアプリも多いのでこの辺は重要なポイントですよね。
塗り潰しが独特なので慣れが必要
ツール関係で言えばよく使うのが塗り潰しの機能。他のイラストアプリではバケツマークやドラッグアンドドロップで塗りつぶしを行うんですが、コンセプトアプリは縁取りをしながら塗りつぶすスタイル。
▼ツールから選ばないと初期設定ではサークルに並んですらないです。
初めて使ったときは「えっちょっと待って何この塗りつぶし」ってなりました、そんな人は僕だけじゃないはず。 と言ってもこれも慣れというか、意外と使っていくとなかなか直感的。
習うより慣れろとは言いますが、個人的にしきい値があーだこーだなるよりも手動でコントロールできる方が意図した塗りができるのでこっちの方が自分にはあってました。
どこまで塗れてるか分かりづらくもあったりしますが、手作業で塗っていく感じは慣れてくるとちょっとクセになりますね。快感。 この操作性が合わないと苦手な人は多そうです。
iPadイラスト・スケッチアプリ「コンセプト」まとめ
ざっくりと紹介してきましたがいかがだったでしょうか? 個人的には使えば使うほど好きになる、仕事にも趣味にも長く使えるアプリなのでご紹介させてもらいました。個人的に色々イラストアプリは使いましたが、
- がっつりイラスト描く分けじゃないけど、スケッチやラフ、デッサンもやりたい
- 自由度の高いノートアプリとして使いたい
- ベクターデータで手軽にアイコンやロゴを作りたい
- アイデアノートやマインドマップを手書きでやりたい
- ブログとかやってて、手書きのアイキャッチを無劣化で作りたい
って感じの人には是非使ってみて欲しいアプリです。特にマインドマップや思考整理に関しては「手書き」でやることでインプットしやすくなるし、記憶にも残りやすいのでコンセプトの無限キャンバスがすごく役に立つと思います。 基本無料、お試しフル機能も数日間(何日間あるのか忘れました…)あるのでこの手のアプリを探してた方は使ってみてはいかがでしょうか?
まさにiPadがノートになる感じのアプリですね!使い方等はまた記事を追加していきたいと思います。