DTMをする上で打ち込み用のメインのMIDIコントローラーとしてMaschineを使っていますが、そのラインナップに悩む人も多いと思います。
この記事の執筆時点で発表されているMaschineは以下のラインナップ。
- Maschine MK3
- Maschine Mikro MK3
- Maschine JAM
- Maschine STUDIO
それぞれ特徴がありますが、その中でも比較対象になるのはMaschine MK3か?Maschine Mikro MK3か?というところだと思います。「どっちにしようかなー」って思う人は多いと思います。
両方使ってみて感じたのは「それぞれ全く別のコントローラー」だということです。
同じソフトウェアを使いますが、ワークフローが全く違います。購入を考えている人はどんなスタイルで曲作りをしていくかに合わせてチョイスする必要があります。
そのあたりをそれぞれ比較を交えながらご紹介していきます。
目次
Maschine MK3か?Mikro MK3か?
まずはそれぞれのスペックやできること・できないこと、価格などをチェックしましょう。
製品 | Maschine MK3 | Maschine Mikro MK3 |
Maschineソフトウェア | フルバージョン | フルバージョン |
ファクトリーライブラリ | Full Factory Library (8 GB) | Factory Selection (1.6 GB) |
ディスプレイ | 高解像度のカラーディスプレイが2基。 | 小型有機ELディスプレイが1基。 |
価格 | 72,800円 | 31,800円 |
エンコーダー・ノブ | 8個のタッチセンサー付きノブ、4方向プッシュ式エンコーダー | 1個のマルチファンクション・エンコーダー |
MIDI端子 | MIDI入力 x 1、MIDI 出力 x 1 | なし |
ペダル端子 | フットスイッチ入力 x 1(スタート/ストップ、録音、サスティン/エクスプレッションの自動検出)” | なし |
サイズ・重さ | W 320 mm D 301 mm H 41 mm 2.2 kg |
W 320 mm D 177 mm H 45 mm 1.12 kg |
スペックだけ見るとMaschine MK3が圧倒的に勝ってますが、価格差がかなり大きいですよね。初めての機材でMaschineを買うならMikro MK3に分がありそうです。いきなり7万とか出せないですもんね。
とはいえディスプレイの使いやすさやアクセスできるノブの多さからすると、間違いなく操作性はMaschine MK3です。
それぞれのメリット・デメリットを比較しながらチェックしていきましょう。
Maschine MK3を選ぶとしたら
まずはMaschine MK3から。こんな人におすすめ。
【Maschine MK3のおすすめな人】
- ソフトウェアの画面を見なくてもハードからほぼフルアクセスできる操作性が欲しい
- 高解像度ディスプレイによりサンプリングやパッドのステータスをパソコン見なくてもわかる
- オーディオインターフェイス内蔵でMaschine MK3単体でサンプリング・作曲ワークフローを完結したい
- 4方向プッシュ式エンコーダーで柔軟に操作したい
- MIDI端子があるので外部アナログシンセなどを録音・サンプリングしたい
- 最高の感度のパッドが欲しい
- MIDIコントローラーとしても使いたい
自分で書いててやっぱりコレなんだよな感ですね。価格とサイズ以外でデメリットがみあたらなかった…。Maschine Mikro MK3を使ってみてさらに実感しましたよね。
何よりもシフトキーを使ったアクセスの良さや、普段やってるワークフローがやっぱりスピード感あっていい。
もちろんMaschine Mikro MK3でもシフトキーを使ってのコントロールは可能ですが、できる操作が限定的なのでパソコンの画面見ながらの方がベター。それくらい高解像度ディスプレイの恩恵はデカイ。
個人的にはサンプリングの時のエディットと、コードモードのコード名が表示されるのがめちゃくちゃ助かります。初心者だとなんのコードかわからない。これは大きなメリット。
やっぱりMaschine MK3これは間違いない選択ですね。
Maschine Mikro MK3を選ぶとしたら
続いてMikroの方もチェックしていきましょう。
【Mikro MK3がおすすめな人】
- 薄い・軽い・小さいので持ち運びに便利なパッドが欲しい人
- 主にライブパフォーマンスや共同制作が多い人
- パッドを叩くのが強めなハードプレイヤー
- ワークデスクが狭く作業スペースが取れない人
- 安くて使い勝手のいいパッドが欲しい人
- サブ機として使いたい人
Maschine MK3との決定的な違いはそのパッドの感度。MK3に比べるとハードめに叩かないと反応してくれません。両方使ってみるとわかるその違い。
細かい違いではありますが、フィンガードラムするならこの差は大きいと思います。違いはこちらの動画で比較があるのでチェックしてみてください。
操作性に関しては難がありますが、基本的にパソコンのディスプレイ見ながらマウスで操作することに慣れているなら全然アリの選択。価格もMaschine MK3の半額以下ですし、オーディオインターフェイスを買ったとしてもお釣りがくる計算。
予算的に制約がないようならMK3を勧めたいところですが、なかなか高いですからね…。音源の違いもあるので仕方ないと言えば仕方ないですしね。
今の所MIDIモードがないようなので、普通のMIDIパッドとして使うことができないようです。今後のアップデート等で変わってくるとは思いますが、MK2のように使っている人は違和感があると思います。
初めての人は価格的にこっちの方をおすすめするんですが、Maschine MK3使ってる人からするとちょっとがっかりするかもしれませんね…。Mikro悪くないんですが、Maschine MK3が良すぎです。
むしろ中古市場では値崩れしてるので、打ち込みのみや余計な機能いらないぜって人はMK2ありかもしれませんね。ホワイトあるし。
結論としてはMaschine MK3に軍配アリ
どっちも使ってみて思ったんですが、やっぱりちょっと予算をオーバーしてでもMaschine MK3の方をおすすめしますね。パッドの感度やディスプレイの有無を考えたとしてもその恩恵は大きい。
それに加えてパラメーターやブラウザを使うときの8つのノブがいい仕事をしてくれます。
価格差はありますが、エフェクトをかける時など間違いなく必要になるのでMaschine MK3にして間違いないです。
もちろん小さいに越したことはありませんが、大は小を兼ねるといいますし。DTMは持ち運ぶのではなく、デスクトップミュージックというくらいなので据え置きで大きい方が正義です。
どっちかで悩むなら頑張ってMaschine MK3買いましょう。
全部入りのオールインワン高感度ドラムパッドMaschine MK3
どっちがいいかで言ったら間違いなくMaschine MK3ですね。高いというだけでMikroと悩んでいるなら間違いなくMaschine MK3買ったほうがいいです。パッドの感度やできることの多さで後々絶対に欲しくなるでしょうから。
スペースの関係で選ぶとしても結局他の機材が必要になったりするので、結局スペースは圧迫されます。だったらオールインワンで全部できるほうがミニマムだったりします。
Maschineならこれの他にMIDIキーボードがいるくらいなので、一番コンパクトなシステムになると思いますよ!今まで買った機材の中でのベストバイだと思います。