NOVATIONのLaunchpadシリーズからLaunchpad X、Launchpad Mini MK3が発表されました。サイズもコンパクトに、かつスタイリッシュでミニマルなデザインに。
前のモデルはボタンが丸っこかったり、本体のカラーがポップだったりでちょっと敬遠してました。今度のモデルは非常にクールな外観に生まれ変わったのでプロダクトとしての美しさも磨きがかかりましたね。
詳しいことは瀬戸弘司さんの動画をご覧ください。日本語だとなかなか情報がないので助かります。
パッド型のMIDIコントローラーで64パッドのものというとpush2か Launchpad Proくらいしかなくて、選択肢はそう多くはありませんでした。
MaschineシリーズにもMaschine JAMが64パッドとしてありますが、Maschine JAMはクリック型のパッドなのでどうしてもスピーディーなプレイができませんでした。
今回X、MINIと両方購入してみたんですが、僕にとって「これを待ってた!」的な位置付けの機材なので使用感も含めてレビューしていきたいと思います。
今まではMaschine MK3が素晴らしい機材だったのでMaschineメインでトラックメイクしてきましたが、ルーティングの問題や他のDAWとの連携などの点からメイン機をLaunchpad Xに、DAWをLogic Pro Xに変える勢いです。
それくらい僕的にテンション上がる機材なのでご紹介していきたいと思います。

目次
NOVATION Launchpad X レビュー
パッとみた感じは本当にシンプルな64パッドのうっすいMIDIコントローラー。余計な機能や端子はなく、64パッドと16個のボタンのみのコントローラーです。
Ableton Liveのコントローラーという位置付けなので全ての機能を使うにはLiveを使うのが一番なんですが、個人的にLiveは難しすぎて使い慣れないんですよね…。
瀬戸弘司さんの動画ではLiveでの使用環境なのでフルで使いこなせてますよね。
Logic Pro XやMaschineで使うとしたら使えるのは、
- オクターブシフト
- ノートモード
- カスタムモード
って感じですね。かなり使える機能が限られます。
パッドの感度は良好。Maschine MK3には劣る感じですが、割と反応がいいのでこの価格帯でこのクオリティなら必要十分。打ち込みに困ることもなさそうです。グリッサンドとかもいけます。
本体の機能としてはキャプチャーが使えたりと色々あるんですが、Live使ってなければ特筆する機能はないのでここでは割愛します。
シンプルでコンパクト、感度のいい64パッドって感じの機材ですね。
MINIの方はさらにその機能が制限されている感じ。ベロシティ非対応ですし、Logic Pro Xで使った感じだとオクターブシフトも使えませんでした。スケール機能も使えなかったけど、アップデートとかで対応があるのかな?
MINIのほうがコンパクトで場所とらなくていいんだけどスケールがハード側で変えられなかったり、オクターブシフトができないから買うならXのほうがオススメ。なんだかんだ柔軟性あるのはXだなー。MINIは安いだけあってXのサブMIDIコンとして使う感じかなー?
— シゲ (@piece_hairworks) October 22, 2019
なんにせよXの方が便利なのでMINIはソッコー売りました。
Launchpad Xの真価はcomponentsによる柔軟性
Launchpad Xの真価はサイトからダウンロードできて使えるcomponents。これによってパッド一つ一つに任意のノートをアサインすることができます。ドラッグ&ドロップでの簡単操作なのですぐに慣れます。
鍵盤が演奏できない僕としてはこれが非常に嬉しい。しかもオクターブも自分で設定できたりするし、スケール機能もある。音楽的な知識がなくてもドラムを叩く感覚で演奏ができるのはパッドの大きなメリットです。
ただ、ノートを複製できないのはめんどくさい。64パッド全部手動でやるのはただただめんどくさいです。アップデートに期待。
ルーティングしっかりすればMaschineのグループを4つ同時に操作することもできる。これは革命的でした。
使えたー!!Maschineのグループ4つひらけるのは楽しい!! pic.twitter.com/uVHPbYDu0s
— シゲ (@piece_hairworks) October 21, 2019
できることをサクッとまとめると「カスタマイズ可能な64パッドのMIDIコン」って感じです。そのレイアウトもかなり自由度が高くて、
- MIDIノート
- MIDI CC
- プログラムチェンジ
- 縦・横フェーダー
- 16パッドのドラムグリッド
- 1オクターブのクロマティックキーボード
- スケール設定可能なキーボード
といった具合にスペースが許す範囲で自分の好きなレイアウトにカスタム可能です。個人的にスケール機能がついたMIDIコンはめっちゃ助かります。
Komplete Kontrolもスケール機能がついていましたが、ソフトウェア内での処理になるので、MIDIノート自体は打ち込まれたものそのままでした。ですが、このLaunchpad Xはハード側でスケールを変更できます。

64パッドあれば音域もそれなりにカバーできるので、別でMIDI鍵盤も必要なくなると省スペースですみますしね!デスクトップを圧迫しがちな機材がこれ一つで賄えるならかなり嬉しいです。
使いながら慣れていっている途中ですが、かなり使い勝手が良い感触ですね。こういうのを待ってた。
Maschineで同じようなベロシティ対応の64パッドが出てきたら…と思いますが、このサイズ感では収まらないでしょうし、Logic Pro Xの方がDAWとしては柔軟性が高いのでしばらくはこれ一つでトラックメイクしてみようと思います。
ここがちょっと気になるよLaunchpad X
まだ使い慣れてないのもあると思いますが、気になった点をいくつか。
シンプルでスタイリッシュ、ミニマルなデザインに変わったんですが、シンプルすぎて最初使い方が全くわかりませんでした。専用コントローラーってどうしてもややこしくなりがちですが、ハード側にもう少し記載があると助かったかな。
初心者の人だとてんやわんやだと思います。
あとはパッドだけでなく、外側のボタンもMIDIアサインできたり、カスタマイズできると良かったかなと。トランスポート部分とか常に表示しておきたいボタンはそっちでいじれたらもっと良かった。
この辺はアップデートとかで変えられるようになるのかな。
日本語対応が今の所ほとんどないのでそのあたりも今後に期待する部分ですね。
パッドでトラックメイクする人にはオススメのLaunchpad X
Live使ってる人ももちろん、他のDAWでちょうど良いパッドコントローラー探してる人にはオススメしたい機材です。久々のスマッシュヒットでした!
省スペースでシンプルな打ち込み機材を求めてる人には良いんじゃないですかね?Maschineもそのあたりはかなり良いと思うんですが、モードの切り替え等がめんどくさいのとカスタマイズ性が少し弱いのが難点。
MaschineはあくまでMaschineソフトウェアと組み合わせて使う専用コントローラーとして割り切って使うのがベストですね。
自分なりにカスタマイズできる64パッドMIDIコンは今の所これで落ち着きそうです!
